ネットスーパー売上100億円が射程圏内に! ライフ2021年度上期決算まとめ
ネットスーパー売上高44億円!システム刷新も実施
力を入れるネットスーパーも好調だ。ネットスーパーの既存店売上高は同35%増と前期(41%増)と大きく伸長。自社運営とアマゾン上で展開するネットスーパーを合わせた合計のネットスーパー売上高は44億円。岩崎社長も「通期目標のネットスーパー売上高100億円が視野に入ってきた」と評価する。
22年2月期上期はネットスーパーのシステム刷新を実施し、「御幣島店」(大阪府大阪市)、「東日暮里店」(東京都荒川区)で新システムによるネットスーパーを新たにスタート。今後も既存のネットスーパー対応店舗も順次新システムに切り替えていくとしている。また、アマゾンとの協業によるネットスーパーも対応エリアを拡大中で、21年9月末時点で、東京23区と4市、神奈川8市、埼玉1市、千葉13市、大阪府20市、京都3市、兵庫1市と首都圏・近畿圏の広範囲をカバーしている。
通期目標は据え置き、その理由は……
おおむね好調だったライフの22年上期決算だが、通期業績計画については期初の数値を据え置くとしている。その理由について、岩崎社長は「コロナ禍の影響も見通せず、下期に何が起こるか不透明だ。そうした中で下期は将来への投資をすすめていくとともに、お客さま、従業員への還元を行っていくためだ」と説明する。
この「将来への投資」では、ライフは22年2月期に当初計画から105億円増となる267億円を投資する計画だ。ライフはすでに上期に新規出店やセンター整備などに同社史上最大規模となる74億円を投じている。ここからさらに増額し、下期だけで190億円以上を投資することになる。増額の対象は主に改装投資で、下期は25店舗の大型改装を計画する。ライフによれば、上期に改装した店舗はいずれも改装前比で10%以上売上が伸長しているとのことで、これだけの規模の改装投資となれば、業績にも大きく寄与することになりそうだ。
ライフにとって22年2月期は4カ年の「第六次中期経営計画」の最終年度となり、来期からは新しい中期経営計画がスタートする。岩崎社長は「見通せない状況が続く中で、まずは今の中期経営計画をやり遂げる」とし、新中計についてはコメントをしていないが、267億円という今期の巨額投資が布石となることは間違いなさそうだ。