着物業界はピークの6分の1に縮小 デジタルを使った最大手やまとの切り札とは
産地を救うための施策
産地もまた、喫緊の課題を抱えている。手織り、手染めの工程を要する産地を中心に、つくり手の高齢化と後継者不足が問題視されている。
同社は、産地の後継者育成事業を支援すべく、石川県の加賀友禅作家、ならびに鹿児島県・奄美市両産地の本場大島紬織工の後継者育成プログラムをスタートさせた。また、産地へいち早く資金が流れる仕組みづくりが重要と考え、2017年から手形払いを全廃。月2回の支払日を設けることで、仕入れ代金の支払いの早期化を徹底している。
「着物市場を開拓するには、着物人口を増やすことが重要です。つくり手も、着る人も、若い世代を育てていくことが、既存市場を成長させる切り札になると考えています」(永井氏)。