「お届け30分」はもう古い?! デリバリーピザのパイオニア、ドミノ・ピザがめざす「ピザの普段食化」
より手軽に、安心して食べられるピザをめざして
2つ目に、普段食化のためにさらに必要になってくるのが価格の引き下げだ。ドミノ・ピザはこれまでも、「テイクアウト2枚目無料」サービスや積極的な割引クーポンの配布などを行っており、デリバリーピザ業界のなかでは安価なイメージが強いが「それでもまだ不十分」(柿内氏)だという。
たとえば、「テイクアウト2枚目無料」は「ランチに一人でピザを食べたい人」にはハードルが高い。また、多くのデリバリーピザでは最低注文金額を設定しており、これもピザの普段使いから顧客を遠ざけている原因ともいえる。そこでドミノ・ピザは、「テイクアウト2枚目無料」を「1枚目からテイクアウト全品半額(お持ち帰り半額TM)」に変更し、デリバリーでは最低注文金額を撤廃するという思い切った施策を実施した。上述のきめ細かな出店とあわせて、もっと気軽に、普段の食事の選択肢としてピザを取り入れてもらう環境づくりがねらいだ。
3つ目に、普段食として食べる頻度が増えた時、顧客視点で気になるのが食の安全だ。ドミノ・ピザ ジャパンは5月19日、キッチンをガラス張りにし、ピザ作りのすべてを顧客が直接みることのできる「世界一透明なドミノ・ピザ」を東京・お台場にオープンしたが、これも安心してピザを食べてもらいたいという思いの現れだ。「ピザは、いまだに冷凍を焼いているんじゃないのか、出来合いの生地を使っているのではないか、そういうふうに誤解されたままになっている部分がある」と柿内氏。粉の状態からすべてを店舗で手作りするドミノ・ピザのピザ作りのすべてを、隠すことなく公開したかたちだ。
さらに、台場店のオープンに合わせてドミノ・ピザは、合成着色料・合成香料・合成保存料をサイドメニュー含む全フードメニュー・全店舗で完全不使用に切り替えた。達成には並々ならぬ時間と努力を要したが、モットーでもある「おいしいに安全をTM」にこだわり抜き、実現に漕ぎ着けた。
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