オイシックス、売上1000億円、当期純利益50億円を突破!低価格帯を強化するしたたかな理由

若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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21年3月期の注力施策

 21年3月期の事業別注力施策についてみていくと、まずオイシックスでは、コロナ禍で注文が殺到し逼迫した出荷キャパシティをコントロールするため、従来のミールキット宅配コースと比べ、少ないSKUで人気商品を手軽に注文できる「サクッと!Oisix」コースを新設。苦肉の策で立ち上げたサービスだったがこれが意外にもヒットし、会員数の伸長に役立った。

 また、コロナ禍で苦慮する飲食店支援として始まった、人気店のメニューをキット化して届ける「おうちレストラン」も好評を集めラインアップを拡大して継続的に展開した。パープルキャロットのヴィーガン向けミールキットの国内展開も順調で、19年3月期と比較して約4倍まで販売数を伸ばした。

 大地を守る会では、メインのターゲットである二人暮らしのシニア層に向けた企画を強化。“お二人様”をキーワードに、季節のイベントを自宅で楽しむ商品や、高い健康意識に応える発酵系食品や旬の食材などを充実することで、コロナ特需がひと段落しつつある中でも高いARPUを維持することができた。らでぃっしゅぼーやは、かねてより進めていたオペレーションの改善が今期ようやく完了、来期以降新サービスの構築を積極的に行う見通しだ。

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