なぜマニュアル作成が業務改善につながるのか?優先順位の判断や業務棚卸しの手法を解説!

鍜治田 良(公益財団法人 日本生産性本部 主任経営コンサルタント)
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業務基準書(マニュアル)を活用した現場作業の改善について、実際の事例をまじえながら解説する連載「マニュアル活用! 店舗経営者のための現場改善」。第2回では、業務基準書の作成方法の全体像と業務棚卸しについてご紹介します。

SurfUpVector/istock
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作業時間の多い業務を優先させる

 業務基準書の目的というと、部門の担当者が仕事を覚えるためだと考えがちです。確かに、最終的な使い道としてはそのとおりです。しかし、その作成プロセスにおいて重要な目的は「業務改善」です。業務基準書を作成するには、業務を作業レベルで見える化する必要があるため、その過程で業務の問題点に気づくことができます。それらを徹底的に改善していけば、ミスの減少や作業時間の短縮につながります。

 業務基準書を作成するためには、業務をすべて洗い出し、優先順位をつけるのが効率的です。その後、各業務を見える化し、やり方を評価、文書化するという流れです(図表1)。

図表1:業務基準書の作成の流れ
図表1:業務基準書作成の流れ

  どの作業の業務基準書から作成するか、優先順位のつけ方にはさまざまな考え方がありますが、私は財務的なインパクトにつながり、現場が業務基準書を作成してよかったと思える業務の優先順位を高くしています。私が担当した企業では、図表2のようなマトリックスで考えました。

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