「1日100食」しか販売しない佰食屋がこれ以上働かないために決めた信念
これ以上売らない、働かないと決めてみる
20 代 30 代の方にとっては転職も当たり前になり、いまいる会社よりもよい条件で雇ってくれる会社があれば、すぐに転職します。大企業でも副業が解禁になり、自分の好きなこと、やりたいことを仕事に、と新しいことをはじめている人がいます。
人々の働き方は、まさにいま転換期を迎えています。どんな働き方が、いちばん幸せになれるのでしょうか。それは、人によっても違うでしょう。「穏やかな成功」ができればいいと思う人もいれば、「いやいや、もっとバリバリ稼ぎたい」という人もいる。それぞれの選択があります。
けれどもたしかに言えることが、 1 つあります。どんな人生を望む人も、「持続可能」な働き方をしたほうがいい、ということ。「今後のために貯金している」。けれどもそれは、日本円の価値が揺らがないことを前提とした考え方です。もし仮に、突然インフレが起こって、日本円の価値が 10 分の1 になったら?1000万円の貯金が、あっという間に100万円です。そんなことは起こらない? 本当にそうでしょうか。
隣の韓国では約 50 年前に、北朝鮮では10 年前に通貨危機が起こり、大幅に通貨価値が下がったことがあります。貯金が将来への不安をかき消す材料にはならないとすれば、どうすればいいでしょうか。
それは……無理せず働き続けることができる「持続可能な働き方」を自分の手でつかむことです。どんな時代になっても、どんな状況になっても稼げる仕組みをつくること、その力を持つこと。そして、自分の欲しい人生、それが年収500万円であろうと、1000万円であろうと、「これ以上は売らない」「これ以上は働かない」と決めること。
世の中に数ある業界のなかで、もっとも「働き方改革」からかけ離れた、ブラックな労働環境が当たり前となっていた飲食業界で、佰食屋はこの新しい働き方を実現させました。それなら、きっとほかの業界、ほかの業種でも実現できるのではないでしょうか。