「この店じゃないとダメ!」とお客に言ってもらえる店にする方法

成田直人

圧倒的な知識量と独自の体験が「この店じゃないとダメ!」になる

Nikola Stojadinovic/istock
Nikola Stojadinovic/istock

 私も、ABCマートでアルバイトをしていた10代の頃は、ビジネスシューズを専門に担当していて、顧客の履いている靴が一見でどのブランドの靴かわかるほど店を巡って形やブランドの特徴を勉強してきました。

 「お客様、今履かれている靴は○○社の××じゃないですか?」の一言で顧客は「えっなんでわかるの??」と驚かれることも多かったです。革の素材別のお手入れの方法も自分自身でビジネスシューズを購入(履く予定もないのに・笑)して、自分で手入れをして革の状態の変化をメモしていました。

 そこで自分なりの手入れの方法(寿司店でいう独自の体験)を確立して、顧客の履いている靴で実演します。すると「こんなに綺麗になるの?すごい!」となり、新しい靴とお手入れ用品を一式購入してもらっていました。

 さて、この顧客は次回、誰から買いますか? 

 もうおわかりですね。私が常に200名以上の顧客から指名されていたのは圧倒的な知識量と独自の体験によるものに他なりません。「価格が安いから」で選ばれる店はオンラインと比較されて、厳しくなります。商品数が多いだけの店も同様です。オンラインストアは場所の制限なく取扱数を増やせるからです。

 その店で購入する理由は何か? どんな価値が他店が模倣できない領域なのか?

 このことを経営者、店長のみならず、従業員に至るまで追求していくことが今後の店舗ビジネスでは求められます。もうオペレーションの追求だけでは限界がきています。あなたの店で購入する理由・価値を追求し、顧客にとってなくてはならない店づくりをしていくことが大切です。

 

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なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。

 

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