丸谷智保社長が明かす 「人口急減でも、セコマが北海道外へ出ない」で成長できるスゴい戦略

ダイヤモンド・チェーンストア編集部
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外販先は200社ほどに到達
共同配送事業も手掛ける

──その外販事業はどのような状況ですか。

丸谷 売上構成比では8%くらいですが、伸びています。外販先はSM(食品スーパー)が多いですね。取引のきっかけは、北海道物産展の新基軸として、当社のオリジナル商品に目をつけたというケースが多いですね。取引先は現在、200社ほどに達しています。東京・新橋に外販の専門部隊を常駐させているのですが、4人から5人に増員しました。取引先の開拓のほか、北海道からのデリバリーのため、物流ルートの構築も担当させています。

──そういえば、共同配送事業もスタートしています。

丸谷 北海道は、面積が広いので、人口密度の低いエリアが多く、しかも、急速に人口が減少しているので、配送効率が著しく低下しています。そこで、当社の物流網を、地域インフラとして活用してもらうことを昨年から本格的に取り組んでいます。たとえば、全国に先駆けて、雑誌の共配に参入したほか、外食店にも食材や酒類を配送しています。

──では、今後の出店計画は?

丸谷 新規出店はしますが、一方で、閉店も進めます。スクラップ&ビルドで、トータルの店舗数は、あまり変化しないでしょう。

──最後に、セコマのこれからの進む道を教えてください。

丸谷 北海道は人口が急激に減少しているので、その消費市場も全国平均以上に縮小するでしょう。しかし、当社は、道外に出ることは考えていません。むしろ、地域密着を今よりも進めていきます。北海道産品を使った地産地消のオリジナル商品の開発も、地域密着の一環。地域のお客さまは、消費者だけでなく、生産者でもあります。当社が地域から原料を仕入れることで、地域経済が活性化し、持続可能な生産・消費のサイクルになるわけです。経営環境が厳しくなっても、大地にしっかり根を下ろしていれば、倒れることはありません。

セコマ企業概要

本部 北海道札幌市中央区
資本 4億2805万円
創業 1971年
代表 丸谷智保代表取締役社長
店舗売上高 1812億円(19年12月期)
店舗数 1177店(うち北海道1082店)※19年12月末時点

 

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