2024年が始まった。日ごと日没時刻は遅くなっているものの、まだまだ日が暮れるのは早いというのが本音だろう。秋がなくなり冬が訪れるようになった昨今だが、季節の移り変わりを実感ができるのが朝夕の外の明るさであろう。特に日没後は暗さをもたらし、日中とは違った世界を見せる。そこに乗じてショッピングセンター(SC)でもイルミネーションの出番がやってくるわけだが、このSCの装飾には大きな金額がかかり、電気代などコストもかかる。そのため、その効果を疑問視し中途半端な設えになることも多い。そこで今日は装飾が販促策で最も重要であることを指摘したい。
装飾のもたらす3つの効果とは
装飾はSCにどんな効果をもたらすのか。大きく3つある。
①顧客のマインドスイッチ
1つ目がお客のマインドスイッチである。日本は季節のある国、そして歳事の多い国、だからその時々の社会的背景で行われる装飾はお客の心に響きやすい。
母の日にはカーネーションを飾り、ハロウィンではカボチャを飾り、年末には門松が立ちお節が売られる。これらを見た客はモチベーションを高め、購買行動を起こす。高揚感が消費には一番効果が高い。
例えば、ディズニーランド。ゲートを抜けて大屋根のワールドバザールとその先に見えるシンデレラ城を見るやいなやいきなりおとぎの国の住人となり、帰りの電車の中までミッキーマウスの耳を付けたままとなる。このマインドスイッチを実現することが装飾の大きな目的である。
②シェア
2つめが「シェア」である。多くの人がクリスマスツリーをスマホで撮影している。では、クリスマスツリーをスマホで撮ってどうするのか。それは友達へ送信したり、SNSへアップしたりするのだ。この行動がどれだけの宣伝効果を生むか計り知れない。
今も広告効果として媒体への露出を下に経済効果を算出するが、果たしてマスメディアをどれだけの人が見ているだろうか。ほとんどの人はスマホから情報を取り、SNSを見ている時代である。
③効果をもたらす期間
3つ目はそれらの効果がもたらす「期間」である。コンサートやワークショップやガラポンなどのイベントは決められた期間に依存する。コンサートはその時はお客を集めるが、終わればその集客効果は当然なくなる。1回で終わるコンサートに対し、装飾は一定期間設置され、その間、ずっと、前述の「お客のマインドスイッチ」と「シェア」を継続的に起こすのである。いかに装飾に効果があるかがわかるだろう。
これら3つの効果を最も高めるためにはどうすれば良いか?
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