ワールド、わずか2年でストラスブルゴを再生させた手法と要因とは 今後の攻めの戦略を明かす
ワールドグループの支援により数値管理が強化された
以前のストラスブルゴは、数値管理が甘かったと石原氏は話す。これを改善するため、仕入れ、在庫、売上、経費など、あらゆる指標を数値化した。例として予実管理を挙げると、各ブランドやアイテムごとに詳細な利益目標を設定。その数値を週ごとに精査し、必要に応じて修正を加えた。
「入口から出口まで、全てのプロセスを細かく数値で管理した。これが、WINとW&DiDが支援に入って最も変わったところ。特に、課題となっていた在庫の適正化が進んだことは、ストラスブルゴが再生した大きな要因と言える」(石原氏)
WINには、バリューアップ専門のチームがある。そのチームメンバーが、生販管理やKPI指数管理などをはじめとした事業マネジメントに関するノウハウを、ストラスブルゴに共有した。さらに、ただ共有するだけでなく、週1回のミーティングを通して現場の実情を確認し、実現できるまで併走していった点がポイントだ。
廣橋氏は「コンサル型のアプローチではなく、実際に手を動かして一緒に業務を進める、いわゆるハンズオン型で進めてきた。これよって、お互いのスピード感が分かり、歩調を合わせながらワールドの手法を導入できた。さらに、ストラスブルゴ特有のラグジュアリーブランドの業態を考慮しながら運用した点も、わずか2年で再生できた大きな要因だろう」と話す。