国際認証「B Corp」コンサルと投資のシグマクシス・グループが取得の理由と意外な効果とは
コンサルティングと投資の企業がなぜ環境配慮系の認証を取得したのか
同社がなぜ、そこまで厳格な同制度を取得したのか。有志から始まったという同認証取得へのプロセスでは、会社から取得の意味を問う声も挙がったという。ゼロベースから同認証取得をけん引したシグマクシス 常務執行役員の齋藤立氏は、その経緯を次のように説明する。
「当グループのサステナビリティについて、有志が集まって具体的な指標や取り組みについて検討していくうちに、グローバルスタンダードの中である種最も厳しい認証の一つ『B Corp』にトライして、われわれ自身の現状を評価するとともに、どうしたもっと進化できるかを考えてみようということになった」
上場会社でもあり、新しい試みでもあることから、経営陣も巻き込みながら、最終的には1年半をかけて取得したという。
「社会課題の解決」と「進化」がキーワード
ポイントは、「社会課題の解決」と「進化」というワードだ。同社の事業であるコンサルティングも投資も、企業がいかに儲けるかを指南する仕事。しかし、時代は大きく変わり、社会課題を無視しての成長は評価されなくなりつつある。そこで、経営課題を支援するにしても、さらなる「進化」が求められるーー。そこに、社会課題の解決にも積極的に取り組む同社がコミットするのはある意味では必然の流れだったといえる。
もともと、同社はパーパスとして「美しい社会づくりに貢献すること」を掲げている。その言葉をストレートに捉えれば、未来にふさわしい価値提供をすることが同社の使命となる。そうした企業スタンスと照らし合わせても、「B Corp」は、同社と極めて高い親和性があった。