従業員教育でパート・アルバイトがとまどう教え方、即戦略にする教え方

2019/10/31 06:28
    成田直人
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    教える側が気を付けなければならないこと

     それは教える側が明確な基準を与えなかったからです。私自身、クライアントと接していてできる限り具体的に伝えようといつも気を付けています。

     例えば在庫整理をする際は、

    A棚からC棚まで順番に在庫整理します。そうすることで・・・(メリットと効率化の説明)。さらに、A棚は大型商品が多いので、高いところから下へと順番に在庫整理をします。そうすることで・・・(メリットと効率化の説明)」と伝えています。

     仕事の順番について説明する時も同じです。

    「まず棚に置いてある在庫量を目視で2回数えてください。1回だと数え間違いがあるので、2回(ダブルチェック)することでミスを減らすためです。」

    と、注意点を明確にし、

    「大型商品の場合は、バーコードが見える面にこのようにライトが完全にバーコードを覆うように照射してください。ピッなったらOKです

    「最後に、目視で数えた総数とバーコードを読み取った個数が一致していればOKです。」

     と、手法を具体的に手順を追って説明します。

     次に、失敗したときの対処法についても同様。

     「ミスをした場合は、はじめのうちはもう一度最初からやり直しましょう。その際のキャンセル方法はこの通りです」

     と説明をします。

     こうして一つ一つの手順を順番に説明することが大切です。感覚派の人は教えている時間もないから「こうやって」「あ~やって」「こんなふうに」という曖昧な言葉が横行します。これは逆にミスが増えて余計な仕事が増えます。そうではなく、手順・手法を明確にして3分ほど多く教育に時間を割いたほうが結果的に時間効率が高いです。さらに新人がミスをして、モチベーションが下がるリスクも下げられます。

     私は、新人(受け手)がメモを取りやすいように教えるようにすることを常に意識しています。何を言っているのかがわからないとメモの取りようがありません。話がどんどん進み、結局メモを中途半端にしか取れず、プロセス理解が不十分だからミスをするのです。ですから「わかりやすい=メモが取りやすい」ということを覚えておいてください。

     次回は具体的なトレーニング方法について解説します。お楽しみに。

    なりた・なおと
    19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。

     

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