米タペストリー、7─9月は減収減益予想・通期見通し下げ 株価急落
[15日 ロイター] – 米高級皮革ブランドのタペストリー(旧コーチ)は15日、第1・四半期(7─9月)は減収減益になると予想し、通期利益伸び率見通しを下方修正した。
合わせて発表した第4・四半期(6月29日まで)決算は売上高が市場予想を下回ったほか、主力ブランドの1つである「ケイト・スペード」の事業再建には時間がかかるとの見通しを示した。
タペストリーの株価は22%超急落し、約10年ぶりの安値に沈んだ。1日としては2001年以来最大の下げ率となる勢い。
第4・四半期の純売上高は前年同期比2%増の15億1000万ドルとなったものの、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の15億3000万ドルを下回った。
世界の既存店売上高は6%減。第1・四半期も2桁台後半の減少率になるとの見通しを示した。
主力ブランド「コーチ」の売上高は横ばいの11億ドル。北米で観光客による支出減が伸び悩みにつながったと説明した。
ケイト・スペードの再建に向けた取り組みが成果を発揮しない中、既存店売上高がプラスの伸びを回復する時期は不透明とした。従来は4─6月期にプラスに転じると予想されていた。
タペストリーは今後、新規出店を控え、ケイト・スペードの利益率改善に注力するとした。
特別項目を除く1株利益は0.61ドルで、市場予想と一致した。
第1・四半期の売上高と利益は減少を予想。しかし、詳細には踏み込まなかった。市場予想は、1株利益が10.7%増、売上高が4.2%増。
2020年度の1株利益については、前年からほぼ横ばいになると予想。2桁台の伸びとしていた従来見通しから下方修正した。