セブン-イレブンが発表した新フォーマット コンビニ×スーパーの「新コンセプト店舗」とは

2023/03/13 05:55
大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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売場面積100~150坪で
5000SKU以上を販売

コロナ禍で広げてきた新レイアウト
セブン-イレブンがコロナ禍で広げてきた新レイアウト。SIPストアではさらに生鮮品や冷凍食品の売場を広げる

 では、SIPストアとはどのようなフォーマットなのか。具体的には、既存の「セブン-イレブン」のフォーマットに、スーパーストア事業で培ってきた知見や取引先とのネットワークを生かして、品揃え、さらに売場面積も拡大する。

 取り扱いSKUは、従来の「セブン-イレブン」が約2500に対して、SIPストアは5000以上、売場面積は「セブン-イレブン」の平均が約40坪に対してSIPストアは約100~150坪を想定しているという。

 拡充するカテゴリーは、「生鮮品」「冷凍食品」、チルド商品をはじめとした日常使いの「セブンプレミアム」の商品だ。

 まず、「生鮮品」は、生鮮3品の扱いを強化する。グループ力を生かし、イトーヨーカ堂の青果のPB「顔が見える野菜。」や、セブン&アイの安全・安心を訴求する生鮮PB「セブンプレミアム フレッシュ」の商品も投入する。

「冷凍食品」は、新型什器を投入して取り扱いSKUを増加。イトーヨーカ堂の冷凍食品のPB「EASE UP(イーズアップ)」も導入する。

「セブンプレミアム」商品では、これまではスーパーストア事業の店舗で販売していたような日常使いの商品や、22年9月にスタートした低価格訴求のPB「セブン・ザ・プライス」の商品の取り扱いを拡大するという。

IYのPB商品の導入で
冷凍米飯の売上が2倍に

 すでにイトーヨーカ堂の冷凍食品PB「EASE UP」については、主食となるメニューの4品目を、2月下旬より全国の「セブン-イレブン」で販売している。結果、冷凍米飯の売上高が2倍になるほど売上が好調だという。

トーヨーカ堂の冷凍食品PB「EASE UP」については、主食となるメニューの4品目を、2月下旬より全国の「セブン-イレブン」で販売している。結果、冷凍米飯の売上高が2倍になるほど売上が好調だという。
トーヨーカ堂の冷凍食品PB「EASE UP」。主食となるメニューを2月下旬より全国の「セブン-イレブン」で販売している。写真はその一例

 永松社長は「このように、セブン&アイは全国に約170の専用工場を有し、全国2万店に一気に商品展開できるインフラが強み。これまで生かしきれていなかったグループ間の連携をより発揮していきたい」と話す。

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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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