大手が巨大化すればCGCも規模を拡大しなければならない宿命=CGCグループ 堀内淳弘 代表

聞き手:千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
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CGCが果たすべき役割の幅がどんどん広がっている

──加盟企業さんからのPBに対する評価も上がっているのでしょうね。一方で、大手小売グループ各社は現在、低価格帯のPB開発を推進していますが、CGCではどのように対応していますか?

堀内 こういうご時世ですし、イオンさんやセブン&アイさんがどんどん低価格PBを打ち出していますから、加盟企業さんからも、そうした商品を拡充させたいという要望が高まっています。

 低価格PBの1つは、「断然お得」商品です。これはもともとメーカーさんにお願いして、工場の閑散期を活用してつくっていただいたものです。当初 はスポット的な扱いでの活用を想定しておりましたから、品切れについても容認していました。ところが、「低価格商品をもっと売るから、定番商品の扱いにし て、品切れしないようにして欲しい」という加盟企業さんの要望がものすごく増えてきましたね。ですから今、そうした商品を安定的に供給できる態勢の再構築 をし始めているところです。

──総売上高4兆円を突破されて、CGCグループの勢いがさらに増しているととらえている方が多いと思います。CGCに死角、課題があるとすれば、どういうところにあるとお考えですか?

堀内 やはり、CGC内の統合戦略をいかに進めていけるかということに尽きると思います。

 小売業は年商500億円で半人前、2000~3000億円でやっと1人前です。年商100億円の企業の皆さんには「3社集まって年商300億円に なってください」、年商300億円の会社には「3社まとまって年商1000億円企業になってください」と言っています。そして現在、アークス(北海道/横 山清社長)を先進・成功例にして、各地でいろいろな動きが出始めています。ですから組織内協業をいかに推進できるかがCGCの課題ですね。SMに必要な最 低限度の売上高は300億円です。その規模がなければ、専任のバイヤーを置けないのです。

 それとコンプライアンスの徹底を図るにも、やはりある 程度の企業規模がなければできません。先述した環境問題への取り組みも同様で、1社ではできません。グループを挙げて取り組む以外にないのです。このよう に、1社だけではできないことがどんどん増えている中で、商品分野は当然のこととして、それ以外にもCGCが果たすべき役割の幅がどんどん広がっていると いうわけです。

──CGCの業界での存在感、および加盟企業への責任感がますます大きくなりますね。

堀内 これからが大変です。気を引き締めて、グループ全体の舵取りを行っていきます。

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

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