レシートは語る第9回 バロー、デスティネーション・ストア化の成果が如実に

2022/10/19 05:55
    山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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    PB出現率は35%
    品質に対する評価も

     次に、バローのプライベートブランド(PB)商品に着目する。同社では「良品廉価、リーズナブル、暮らし応援」をキーワードに掲げる「バローセレクト」、「こだわり、ちょっとした贅沢感、身近な上質商品」をめざす「バロープラス」シリーズを展開している。

     調査の結果、メーン利用者の9割は「パン」「牛乳・乳製品」「冷凍食品」「清涼飲料」などいずれかの商品の購入経験があり、バローの購入レシートにおけるPB出現率は35%(22年5月~7月)と比較的高い。

     図表2は、レシート出現率の商品を順に並べたものだ。最も高いのは「VS もやし」で、「VS バロー牛乳」をはじめとした日配品が上位に続く。「野菜や日配品は品質もよくて割安」「お値段も品質もよく満足」「安くておいしい」など、コストパフォーマンスの高さが評価され、価格を重視する顧客層の支持を得ていると言える。

     また、「有名メーカー製なのに値段が安い」「無脂肪牛乳がとても美味しくて週に1回必ず購入する」「豆腐がおいしいので良く買う」といったコメントからも、価格の安さだけではなく品質のよい商品が豊富なため目的買いされていることがわかる。

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    記事執筆者

    山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

    山室直経(やまむろ・なおつね)

    神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

    現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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