レシートは語る第8回 ドン・キホーテの利用実態 畜産の購入金額はイオン、ライフ超え!?

2022/07/20 05:55
    山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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    21年の購入点数は
    最も高い結果に!

     最後に21年1月~12月までの3チェーンのレシートデータを分析し、購入状況を比較した(図表3)。

     その結果、「MEGAドン・キホーテ」のレシート1枚平均の購入点数は、6.1点と最も高い結果だった。

     またカテゴリー別では、「農産」「総菜」では「MEGAドン・キホーテ」は購入単価が最も安いため、平均購入金額は最も低い結果となっているが、平均購入点数に大差はないことがわかった。

     図表2で購入率の高かった「畜産」については、平均購入金額は597円と、「イオン」だけでなく「ライフ」も上回っている。畜産についてのコメントを見ると、「肉のメガ盛りがお得」「肉が大容量で安く売っているのが良い」など、コストパフォーマンスの高さが評価されているようだ。

     アンケート回答者の家族構成をみると、「4人以上」は、「MEGAドン・キホーテ」は(27.4%)であるのに対し、「イオン」(21.1%)、「ライフ」(18.8%)とファミリー層に選ばれる傾向がある。

     こうしたなか、「単身・夫婦2世帯」の利用者からは、「容量が多すぎて買うのを躊躇することがある」「少量パックの商品も売って欲しい」という意見が見られた。

     これらの結果から、かつては“安かろう、悪かろう”という印象が拭えなかったドン・キホーテだが、生鮮食品についても取り扱うノウハウを蓄積し、消費者から着実に支持を獲得していることがわかる。
    22年に入って、食品メーカーの値上げが相次いでいる。消費者の節約意識が高まる中、日常的な食品の買い場として、ドン・キホーテはいっそう存在感を発揮していきそうだ。

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    記事執筆者

    山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

    山室直経(やまむろ・なおつね)

    神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

    現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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