コロナ禍でも絶好調「プレミアム・アウトレット」
出店のねらいとECへの対抗策とは?

堀尾大悟
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約10年ぶりの新施設「ふかや花園プレミアム・アウトレット」

ふかや花園イメージパース
「ふかや花園プレミアム・アウトレット」イメージパース

 コロナ禍を受け、雑貨や食器、調理用品、アスレジャー系のアパレルが堅調な売れ行きを見せるなど、売れ筋に変化はあったものの、「テナントの大幅なシャッフルは行わなかった」と山岸氏は語る。

 もともと、プレミアム・アウトレットのビジネスモデルは「段階的な拡張によってお客さまに新鮮な価値を提供する」点にある。この23年の間にも鳥栖、御殿場、りんくうの3施設で、施設の拡張を実施。全体としては10%ほど施設面積を増やした。このコロナ禍にあっても特別なことはせず、従来どおりにテナントとの関係を維持し、施設の拡張を進めている。

 その中で、2022年秋には、同社にとって実に10年ぶりとなる新施設のオープンを控えている。埼玉県深谷市の「ふかや花園プレミアム・アウトレット」だ。敷地面積176800㎡の巨大アウトレットモールが、関越自動車道「花園IC」から約3分の立地に出現する。

 さらに、「(仮称)京都城陽プレミアム・アウトレット」(京都府城陽市)のオープンも予定しており、好調な業績を背景に出店ラッシュをかけているように映るが、「巨大商圏を有する大型商業施設はそういくつも作れるものではない」と、山岸氏は謙虚に語る。「アウトレットモール建設は、45年くらいの長期スパンで進める一大プロジェクト。出店ペースは落ち着いていくだろうが、新規施設の機会があれば検討していきたい」(同)

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