コロナ禍の逆風の中、はるやま商事がSDGsを推進し、現役女子高生とコラボする狙い

油浅 健一
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「TOKYO RUN×SUSTAINABLE BIZ」を展開する背景

 同社が実施する関連プロジェクト「TOKYO RUN×SUSTAINABLE BIZ」は、手頃な価格で機能性やデザインを追求する「TOKYO RUN」ブランドとリサイクル素材の活用などでサステナビリティを絡めた企画でまさに社会をよくする活動と連動する。

 同社VMDマーケティング部長の小倉修氏はその狙いについて「プロジェクトで展開するスーツは素材にリサイクルポリエステル(RENU)を活用しており、購入することでサステナブルに取り組める。価格はできる限り抑えたので、お手頃にご購入いただける。その分、利益は圧縮されるが、あくまで社会貢献という位置づけで、活動を広く知ってもらうことが重要と考えている」と説明する。

 あくまでも社会活動としての認知を最優先。それだけに、同プロジェクトでは商品だけでなく、商品販売にまつわる資材の“パッケージ”、“ハンガー”、“什器”もサステナブルを意識。あえて店内でもSDGsの世界観を訴求することで、社会をより良くする活動に敏感な若者の価値観や購買意欲をさりげなく刺激し、来店をプロモートする狙いだ。

女子高生とは商品開発でタッグ

P.S.F.Aは現役女子高生集団「チームシンデレラ」とコラボレーション
P.S.FAは現役女子高生集団「チームシンデレラ」とコラボレーション

 Z世代の需要喚起へ向けて同社は、女子高生にもアプローチする。顧客予備軍である女子高生へ魅力ある商品を提供できれば、同ブランドを継続的に利用してもらえる。そのためにマーケティングも兼ねた調査を実施しながら、商品開発を行った。

 力を借りたのは、女子高生をはじめとしたZ世代をターゲットに、トレンドやファッション・メイク情報の発信やSNS配信、イベントなどを実施している現役女子高生団体「チームシンデレラ」。現役の声をじっくりと聞いた上で、これまでにないセットアップ「FUTURE CHANGE SET UP」をつくり上げた。

 「女子高生が大学の入学式で着る洋服を選ぶ際、着たい服がないためにテンションが非常に低いということを耳にした。そこで、『本当に着たい服ってどういうもの?』というところから現役女子高生とコラボをして一緒につくったというのが今回の企画になる」と本氏は経緯を説明する。

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