梅雨明け発表は消費拡大のチャンス! 梅雨明け時期のMDを解説

常盤 勝美 (True Data流通気象コンサルタント)
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梅雨明けは、その前後で天候が鮮明に変化する気象イベントです。季節の変わり目は消費者のニーズも大きく変化しやすい時期なので、梅雨明けのタイミングがいつになるかを事前に把握し、それに向けて準備することは非常に重要です。今回はその「梅雨明け」に焦点を絞ってウェザーMDのポイントをまとめます。

photosvit/istock

梅雨明け時期を推定する!

 長期予報において夏の天候予測が発表された際、梅雨入り・梅雨明けが例年に比べて早くなりそうか遅くなりそうかもあわせた推測していただくとよいでしょう。一般論として、夏が高温傾向の予想の場合、季節の進みが例年より早まっていることが示唆されるため、梅雨入り・梅雨明けも平年より早くなる可能性が高いと考えるのが妥当です。逆に低温傾向の予想の場合、季節の進みが遅く、少なくとも梅雨明けは平年より遅くなる可能性が高いと考えるとよいでしょう。

 その年の梅雨明けのタイミングを推察する上で、最も早くその参考情報となるのが、毎年2月下旬に発表される暖候期予報(6~8月の予報)です。上記の考え方を参考に、梅雨明け時期の見通しを立てておきます。

梅雨明け発表の兆しを読むには

 梅雨明けが発表されれば、一般的に消費が拡大すると言われています。梅雨明けのタイミングを事前に見極め、発表と同時に関係商品は売り込みを強化したいものです。しかしながら、そもそも近年は梅雨が明けたかどうかの(気象庁の)判断すら難しくなっています。単純に西日本から徐々に梅雨明けのエリアが北上するというパターンにならないケースが増えていることに注意しつつ、日々の天気予報から梅雨明けの兆しを読む方法は、週間予報のチェックです。

 梅雨期間中は曇や雨の日が多いため、週間予報の中でも曇や雨の予報が続きます。その状況が変化し、予報の中から雨マーク(傘マーク)がなくなり、曇時々晴あるいは晴時々曇の予報が続くようになれば梅雨明けの兆しです。曇時々晴あるいは晴時々曇の予報が2日以上続けば梅雨明け発表の可能性が高いため、梅雨明けに向けた準備を進めましょう。

 参考までに令和に入ってからの各地の梅雨明け日の一覧をまとめたものが上図となります

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記事執筆者

常盤 勝美 / True Data 流通気象コンサルタント

株式会社True Data 流通気象コンサルタント  神奈川県小田原市生まれ。

大学で気候学、気象学を専攻した後、20年以上にわたり民間気象情報会社にて、コンビエンスストア、スーパーマーケット、食品メーカーなどに対してウェザーマーチャンダイジングの指導などを行う。現在は株式会社True Dataに所属し、流通気象サービスを推進している。著書に「だからアイスは25℃を超えるとよく売れる」(商業界)など

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