第39回 アフターコロナで変わる!ショッピングセンターのテナントミックス後編
これからのテナントミックスはこうなる
前項で「テナントミックスに限定すれば」としたのは「SC=不動産×テナント売上高」という既存ビジネスモデルを変えない前提での短期的な解決策という意味だ。だが、その変化は短期的とは言えかなり異質なものとなる。
ここに共通するキーワードは「自己実現」と「社会課題の解決」の2つである。この2つのキーワードにSCがどこまで「寄り添えるか」もしくは「サポートできるか」ここに変化対応のポイントがある。
ではどんな機能が今後SCのテナントミックスとして付加されるようになるのか?それを示したのが下図である。
これから付加される機能
2021年、SCの総数は3,182か所となった。減少は3年連続となりコロナ前から始まっている。この減少傾向は従来のビジネスモデルへの固執やこれまでのテナントミックスに拘る限り、残念ながら止まらない。
今年も接客ロープレ大会は再開されたが、このようなアナログな活動だけでSCが抱える課題を解決するはずも無く。これから起こる変化に適合できたSCだけが生き残ることになることは火を見るより明らかである。
西山貴仁
株式会社SC&パートナーズ 代表取締役
東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。岡山理科大学非常勤講師、小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒
ウィズコロナ時代のショッピングセンター経営 の新着記事
-
2024/12/19
第104回 多様性の時代、接客ロープレに求められる意義とは -
2024/12/03
第103回 マーケティング2.0へ!SCは「神社の参道商売」と同じである理由 -
2024/11/18
第102回 SCのマーケティングは「マスマーケティング」である理由 -
2024/10/31
第101回 今年の新入社員の30年後は「全員管理職」?人口減時代のビジネスとは -
2024/10/17
第100回 30年後、社会と商業はどうなっているのか? -
2024/09/27
第99回 「顧客を把握できる」ECに対し、リアル小売が取るべき3つの戦略とは
この連載の一覧はこちら [104記事]
関連記事ランキング
- 2024-12-12「オーケー」後の関西 イオンリテールがねらう都市型SCそよらで脱同質化
- 2024-03-08ストア・オブ・ザ・イヤー2024を発表!今、行くべき店はこの店だ!全42店舗掲載
- 2024-11-18第102回 SCのマーケティングは「マスマーケティング」である理由
- 2024-12-03第103回 マーケティング2.0へ!SCは「神社の参道商売」と同じである理由
- 2022-11-21第58回 自らが決めた「定義」に縛られた百貨店とSCが生き残る方法
- 2020-07-01アフターコロナ時代のBCPその3 「店舗に依存しない販売」や店頭受け渡しを進めなければならない理由
- 2024-06-16コロナ後も堅調! ミールキットのパイオニア、ヨシケイの現在地
- 2019-08-21玉川高島屋S・C、開業50周年に合わせて改装、食料品フロア全体をリニューアル
- 2020-02-17オリックス、「クロスゲート金沢」の商業施設テナントを発表、食を中心に34店舗
- 2020-02-20イオンモール八幡東の隣接地にアウトレット施設「ジ アウトレット」、22年春開業