今やリユース市場のトップ企業・ゲオホールディングスが証明するリアル店舗の存在意義と成長戦略

油浅 健一
Pocket

リサイクル市場は数少ない有望市場

 「リユース系」はアパレルから雑貨、家電まで家庭の不用品を買取から販売まで行う循環型流通業態の王道だ。リユースへの本格転換は、2011年に就任した遠藤社長の決断でかじを切った。リサイクル市場は、先行き不透明な小売市場の中でも数少ない有望市場といわれ、新規参入も増加傾向にある。そうしたなかで同社は、買収も行いながら着々と店舗網を広げノウハウを蓄積。一気にこの分野のトップシェアに上り詰め、もう10年以上その座をキープしている。

 一方、オンラインのリユース市場には、CtoC(個人間取引)の覇者であるフリーマーケットアプリ「メルカリ」が君臨している。どんなものでも手軽に売買できる素地を築いたリユース市場拡大の最大の功労企業ともいえるが、ゲオHDはそうした風潮を追い風にし、リユースゆえのリアル店舗の強みを最大限に活かし市場をけん引している。

 ネットによる個人間売買は、手軽な一方で商品の損耗度合等の確認がネックになる。最終的に商品を手にするまで現物を確認することはできない点に不安を感じ、二の足を踏む利用者も一定数存在する。そうした不安を完全払しょくすることに活路を見出し、同社はユーザーの信頼を獲得している。

 店頭での現物確認では、ノウハウを蓄積したスタッフが厳正にチェックしている。さらに取り扱う中古品には半年間の返金保証までつく。購入や買取のため、利用者が店舗に出向く手間を補って余りあるフォローによって、ネット個人間売買のマイナス面を払拭することで、同社はその存在感を高めている。

 さらにネットで気に入った商品を取り寄せ、試着することも可能。商品が中古品という以外は、新品とそん色ない手厚いサービスで対応するのが、同社の最大の強みといえるだろう。買取価格もこれまでの売買データの蓄積によって明確に算出される。基本的に基準並みかそれ以上という査定の仕方で、買取を依頼するユーザーの満足度も高い。

1 2 3

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態