ネットには良質の情報はないかもしれない
ライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長)の会長兼CEO(最高経営責任者)である清水信次さんは今年4月で満86歳。過日、インタビューする機会に恵まれ、事務所を訪れると実に3時間、独演会のように熱弁をふるってくれた。
中身は実に多岐に及ぶ。幕末から現代にかけての歴史感、消費税増税の時期反対について、国民生活産業・消費者団体連合会の方針、業界再編の予想や経営の承継…。細かな数字を散りばめながら、これまで聞いたこともないような情報や持論をわかりやすい言葉で教えてくれる。あっと言う間の3時間だった。
清水さんは、帰り際に「ボクは携帯電話も持っていない。パソコンもいじったことがない」と堂々と言った。
ニュースソースになっているのは、新聞やラジオ、テレビなどの既存メディア、そして、口伝を通じてなのだろう。
ネットにアクセスできない者は情報社会の進展に置き去りにされると思われがちだが、清水さんから話を聞いていると決してそんなことはない。
逆にネットには、良質な情報はないのでは、と懐疑を持ってしまったくらいだ。
(『チェーンストアエイジ』誌2012年7月1日号)
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