会社とは不平等なところである
「会社というのは不平等なところだよ」と初めて就職した会社の人事部長に言われた。
正直に言って、その時は何を言っているのかわからなかった。
ところが、入社して、人事部に配属されて会社全体を見回せば、まさにその通り。営業系、企画系、生産系、情報系、人事系と配属の違いによって、勤務時間、休日、給与、賞与、評価などが大きく異なることを実感した。
しかし、そんなことは知らない同期のサクラたちは、「会社=平等」を前提に、人事部所属の私のところに駆け込んできては、よく文句や不平不満を漏らし、「しっかりしてくれ!」と帰っていった。
「わかった、わかった」と聞いてはいたけれども、よくよく考えてみれば、「会社=不平等」は宿命といっていい。
そもそも違う業務を同じ会社であることを理由に同じモノサシで測ること自体に無理がある。
会社は、社会と同様、本来、不平等なのであり、生まれた時、すなわち入社した時からさまざまな意味で従業員の間にはさまざまな格差がある。
でも、そうした格差をなくすように多くの企業が努力しているからこそ、「会社=平等」と従業員のほとんどが錯覚してしまうほどに平等化が図られている。
そして、それはそれですごいことなのである。
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