言葉の違いとM&A
取材で企業訪問をしたり、決算発表会に出席すると、各企業には社内に定着している用語があることに気付く。
たとえば、「対前期比」という用語の場合、A社は昨対、B社は昨年対比、C社は前年比、D社は対前期比、F社は対前年度比、G社は前年同期比と、いくつもの言い回しがあり、驚かされる。
たったひとつの言葉の表現でさえも、これだけのパターンがあるのだから、実際の日常業務の用語には、いろいろな違いがあるはずと予測できる。
実際にある企業の決算発表会では、「~由来の数字」(=~の結果派生した数字)、「上市」(=新製品を初めて市場に出すこと)といった普通はあまり使わない言葉を連発していた。
企業風土の違いは、そうした言葉の使われ方によるところもあるのだろうと、考えさせられるところだ。
さて、流通業界も大再編時代に入り、さまざまなM&A(合併・買収)が進められている。
人材だけでなく、言葉をひとつとっても、企業同士を融合させるには時間がかかるのではとも思ってしまう。
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