オイシックス代表取締役社長 髙島宏平
お客さまの期待値を超える商品・サービスを提供し、ナチュラル&オーガニック市場をさらに拡大する!
ネットスーパーとは上手に共存できる
──さて、現在の小売業界は「O2O(オンライン・トゥ・オフライン/オフライン・トゥ・オンライン)」をはじめとした「ネットとリアルの融合」が1つの大きなテーマになっています。食品分野ではネットスーパーが右肩上がりの成長を続けていますが、どのように見ていますか。
髙島 「ネットとリアル」はそもそも分断されているのではなく、生活者から見れば両方を使うことが当たり前だと考えています。「Amazon」でも買うけれど本屋さんにも行く。それが普通の生活者だと思います。生活者から見れば最初から融合していて、ただ単に企業が別々だったということではないでしょうか。
われわれの事業は「生活者はネットとリアルの両方を使うよね」というところからスタートしています。ネットもリアルも両方あって、それぞれが連動していると「便利だよね」と考えてサービス内容を進化させてきました。
ネットスーパーをはじめ食品をインターネットで販売する企業はたくさんありますが、お客さまはコモディティ品とプレミアム品の購入先を使い分けているように思います。こだわり商品の多い当社とコモディティの扱いを主力とするネットスーパーは「食い合う」というよりは、むしろ上手に共存できると考えています。食品をインターネットから購入する生活者が増えること自体は当社にとってすごくよいことです。
私たちがライバルと考えているのは「お客さま」です。「いかにお客さまの期待値を超えることができるか」ということに常にチャレンジしていますので、ネットスーパーをライバル視することはありません。むしろ、いいところはどんどん参考にさせていただこうというスタンスです。
インターネットで食品を購入することが、5年後、10年後、どのぐらいまで増えるのか。私は将来的なマーケットは非常に大きいと考えています。当社をまだご利用されてない、あるいはインターネットを使っていない、あるいはヘルシーフードを食べていないお客さまにどうリーチしていくのかがわれわれの大きなテーマです。