アジェントリクス CEO ウェリントン・マシャド
2005年、WWREとGNXの合併で誕生したアジェントリクス ヨーロッパ流のPB開発をアジアへ!
従来なら、情報の乏しい状態でイタリアに出掛け、1週間かけてサプライヤー巡りをしていたかも知れません。アジェントリクスを使えば、事前に3社に絞り込んだうえで、時間をかけて商談に集中できる。コストも時間も効率的に使うことができるようになります。
バイヤーが朝に出社してパソコンを開いたら新しい取引先が見つかっていて、見積もりも出ている。あとはボタン1つで商談が進められます。バイヤー業務をアウトソースしている感覚ですね。
──サプライヤーとして登録されている企業はどのくらいありますか?
マシャド 実際に電子商談で取引をしている企業が20万社ほどありますが、登録者数はもっと多く、数百万社に上ります。
プライベートブランドに“出口戦略”はあるか?
──日本の小売業各社はここ数年、PBの開発に力を入れてきました。PBのライフサイクルマネジメントは、日本でも関心の高いサービスだと思います。
マシャド 商品開発・品質管理ソリューション(以下、PLM)、PBのライフサイクルマネジメントサービスは、大手グローバル小売業が利用し始めている仕組みです。約7年前から始めました。商品開発のスピードを速め、マーケットに早く商品を投入するのがねらいです。低価格訴求を目的としたPB開発ももちろんありますが、最近は付加価値を訴求するプレミアムブランド商品の開発もサポートしています。
PLMはヨーロッパから始まった仕組みで、ヨーロッパでもアメリカでもナンバーワンの売上を誇るPBは当社の仕組みで管理されています。現在はアメリカや南米、アジア・パシフィックエリアへも広がってきています。
──PLMを使うとなぜ、商品開発にかかる時間をスピードアップできるのですか?
マシャド PB開発には多くの企業が関わります。商品の中身だけでなく、パッケージ、デザイン、マーケティングを担当する広告会社などを含めたら1つの商品のために1000社くらいが集まって商品開発に当たることも珍しくありません。
商品開発のどこかの工程で変更が生じることはよくありますが、この際、大きな戻り作業が発生してしまうのです。戻り作業が発生すれば、それを受けて多くの会社が対応を迫られることになりますが、そういうときにも同じツールを使って情報を共有し、コラボレーションで取り組めば素早く対応することができます。