在庫日数とは?在庫日数を意識すると何に役立つ?活用すべきシーンについて徹底解説!

読み方:ざいこにっすう
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在庫日数とは

在庫日数とは、「何日で売り切れる在庫を保有しているか」ということを意味する。「在庫金額が何日分の売上に相当するか」と言い換えることもできる。

在庫管理のイメージ
在庫日数とは、「何日で売り切れる在庫を保有しているか」ということを意味する。「在庫金額が何日分の売上に相当するか」と言い換えることもできる。

たとえば、A店の1日の売上高が50万円で、店頭と倉庫にある商品の総額が200万円なら、A店の在庫日数は4日となる。また商品ごと、商品ジャンルごとの在庫日数を出すこともできる。

計算式と在庫回転率

在庫日数は次の式で計算できる。

在庫日数=在庫金額÷(年間売上高÷365)

在庫日数に関連する用語に在庫回転率がある。在庫回転数とは「一定期間に何回仕入れを繰り返したか」ということだ。たとえば、商品Aの1回の仕入あたりの在庫金額が10万円で、年間の販売額が300万円なら、1年間の在庫回転率は30である。

在庫回転率から在庫日数を計算することもできる。在庫回転率が30なら、365(1年)を30で割ると12.16となる。これが商品Aの在庫日数で、仕入れ後約12日間で再仕入れが必要になる。

在庫日数=365÷在庫回転率

上記の2本の式は同じ意味(数値)になる。

在庫日数が長すぎると、倉庫のスペースを取り管理コストが上がる。仕入れから現金化までのスパンが長いので、財務上もマイナスとなる。逆に在庫日数が短すぎると、品切れを起こすリスクがあり、仕入れ作業に取られる時間も多くなる。

在庫日数を把握するメリット

メリットのイメージ
商品ごとの在庫日数を把握することで、仕入れ(追加発注)のタイミングが一目でわかる。

商品ごとの在庫日数を把握することで、仕入れ(追加発注)のタイミングが一目でわかる。「商品Aの在庫が100個」という数量把握だけでは、仕入れを急ぐべきかどうかはわからない。また、仕入れ個数が適正かどうかを判断できるメリットもある。在庫日数が長すぎる場合は仕入れ個数を減らし、短すぎる場合は仕入れ個数を増やすことで調整できるのだ。

在庫日数は売れ筋商品を見極める目安にもなる。仕入れ数が同じなら、在庫日数が少ないほど売れ筋である。あまりに在庫日数が長い死に筋商品をカットする目安にもなる。

このように、在庫を日数で把握することで、金額や数量にとらわれないシンプルな在庫管理が可能になる。売れ行きの予測や仕入計画が簡単になるのだ。とくに、季節による商品の入れ替え時期には、現在の在庫があと何日でなくなるかを知ることができる在庫日数による管理は便利である。

適正在庫を維持するのは、キャッシュフローの改善に役立つ。在庫は「現金が寝ている状態」なので、在庫が多いほど必要な運転資金が大きくなる。しかし経営層は在庫を金額で把握し、現場は在庫を数量で把握する傾向があり、両者の話がかみ合わないことがしばしばある。このようなときに、在庫日数による管理は、経営と現場の共通言語(指標)になる。

在庫日数のデメリット

在庫日数を把握することにデメリットはないが、在庫日数を短くしようとしすぎると、品切れによる機会損失が生じる。また、納入業者へのひんぱんな対応に時間を取られるデメリットもある。

さらに、在庫日数だけを見ても、店の主力商品が何かは分からない。必要に応じて金額ベースで把握しなおす必要もある。

在庫日数を活用すべきシーン

アパレルなどの季節性商品を販売する店舗では、年に数回、商品の入れ替え時期がある。この時期に各商品を在庫日数で把握していると、シーズンオフに入る商品を再発注して在庫を抱えるリスクを回避できる。

また、冷暖房器具などは季節によって在庫日数は変化する。平均的な在庫日数や前年の同時期の在庫日数を把握していれば、シーズン前の繁忙期の仕入れ予定を立てやすくなる。

家具やインテリアショップでは引っ越し時期である3月が繁忙期になる。この時期の目玉商品の選定にも在庫日数が参考になる。在庫日数が長い商品を値引き販売することで、売場を活性化するとともに、キャッシュフローの改善や倉庫のスペース確保に役立つ。

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