イトーヨーカ堂、家庭系廃食用油の回収を東京都内の全店舗で拡大開始
イトーヨーカ堂(東京都)は、9月1日から専用リターナブルボトルを使用した家庭系廃食用油の回収を東京都内の全店舗に拡大する。
日本国内では年間約10万トンの家庭系廃食用油が発生しており、そのほとんどが再利用されずに可燃ごみとして廃棄されている。一方で、廃食用油はバイオ燃料やインク溶剤などの原料として活用できる貴重な資源となっている。
同社は、この貴重な資源を有効活用するため、2023年2月に「イトーヨーカドーネットスーパー西日暮里店」にて、家庭系廃食用油回収の実証実験を開始した。現在は、イトーヨーカドーとヨーク合わせて東京都内で計25店舗、全国では計30店舗で回収を実施しており、取り組み開始以来、回収量は専用リターナブルボトル約5,400本相当となった。
回収された家庭系廃食用油は、回収・リサイクル処理を行う吉川油脂(栃木県)と連携し、石鹸やインク溶剤等の製造に活用することで再利用を進めている。さらに、将来的にはENEOS(東京都)と持続可能な航空燃料の原料として活用するという。
同社は2025年度までにイトーヨーカドーとヨークの全店舗に回収拠点を拡大し、累計25トンの家庭系廃食用油回収を目指す。