4月15日にアークス(北海道)が発表した2024年2月期決算(連結2023年3月1日~2024年2月29日)は、売上高が前期比4.5%増の5,915億円、営業利益が13.5%増の168億円、経常利益が12.1%増の184億円、当期純利益で18.3%増の117億円となり、増収・2ケタ増益を達成した。
2023年度は、物価高騰対策としてCGC商品の拡販に注力し、年間取扱比率(仕入原価ベース)は0.3ポイント上昇して13.1%に拡大。競合店対策を含む共同販促、容器・包装資材の削減、物流効率化などでもシジシージャパンと連携して取り組んだ。
物流面の取り組みでは、物流体制を再構築した「ゆとり配送」を本格導入。商品の発注から納品までのプロセスを最適化し、輸送ピークの平準化を進めたほか、各店舗での荷下ろし作業の効率化、ドライバーの労働時間の短縮を進め、グループ全体横断の「物流改革プロジェクト」での取り組みへ発展させた。
販管費については、エネルギー監視システムの利活用に加え、冷凍ケースのリーチイン化、調光機能付きLED照明への切り替えを加速。設定温度の見直しや適切な照度での照明管理などで節電の取り組みを進めた。電子化による業務改善も進め、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用した定型業務の自動化で、年間2万3,000時間の作業時間の削減を目指した。
通期の既存店売上高は、1人当たりの買上点数は3.2%減となったが、客数が1.2%増、1点単価が6.4%増、客単価が3.1%増となり、前期比で4.3%増加。一方、販管費は人件費や電気料金の上昇などで4.4%増となったが、売上高と売上総利益率の改善で、総利益高が5.4%増加。2ケタの営業・経常増益につながった。
2025年2月期の連結業績については、売上高で3.6%増の6,130億円、営業利益で2.8%増の173億円、経常利益で2.0%増の188億円を見込んだ。