米物価、3.8%上昇=約2年ぶり低水準―5月

時事通信社
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米商務省が30日発表した5月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比3.8%上昇した。伸び率は前月(4.3%=改定)から2カ月ぶりに縮小。2021年4月以来、約2年ぶりの低水準となった。(i-stock/Hispanolistic)

 【ワシントン時事】米商務省が30日発表した5月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比3.8%上昇した。伸び率は前月(4.3%=改定)から2カ月ぶりに縮小。2021年4月以来、約2年ぶりの低水準となった。低下はエネルギー安が主導した一方、サービス価格は高止まりしており、インフレ圧力は根強い。

 伸び率は米連邦準備制度理事会(FRB)の物価目標の2%を引き続き大きく上回って推移している。価格変動が激しいエネルギー・食品を除いたコア指数は4.6%上昇と、伸び率は前月(4.7%)からわずかに縮小した。

 項目別では、エネルギー関連が前年同月比13.4%の大幅低下。ただ、サービス価格は5.3%上昇と、高い伸びを維持している。接客など労働集約型の業種が多いサービス分野の価格は、人手不足を背景とした賃金上昇に押し上げられている形だ。

 FRBは「インフレ圧力は引き続き高い」(パウエル議長)と警戒。昨年3月以降進めてきた計5%に及ぶ急激な利上げの効果を見極めるため、6月の会合では金利を据え置いたものの、年末までに0.25%の上げ幅であと2回の利上げを視野に入れている。

 5月の個人消費支出は前月比0.1%増だった。 

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