花王(東京都)とライオン(東京都)は5月16日、使用済みの容器を再び同じ種類の容器に戻す水平リサイクルにより、再生材料を一部に使用したつめかえパックを、初めて製品化したことを発表した。
2社は2020年9月に、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向けた連携を発表し、フィルム容器(つめかえパック)のリサイクルに取り組んできた。
花王は衣料用濃縮液体洗剤「アタック ZERO つめかえ用(1620g)」を、ライオンは洗濯用液体高濃度洗剤「トップ スーパーNANOX ニオイ専用 つめかえ用超特大」を5月29日から順次、一部店舗で数量限定発売する。
花王は、2021年6月にフィルム容器リサイクルのパイロットプラントを和歌山研究所に導入。フィルム容器の一括リサイクルの開発・検証を進め、つめかえパックの一括リサイクル技術の確立により、リサイクル材料を使用したつめかえパックの製品化に至った。リサイクル材料は、中間層の一部に使用している。
リサイクルした材料は、リサイクルつめかえパック全体の材料のうち約10%に使用。このうち、9%が製品として使用されなかったつめかえパックを活用したもの。残りの1%はこれまでに花王が回収を実施してきた自治体のものに加え、花王・ライオンの協働で回収の実証実験を展開する総合スーパーのイトーヨーカドー曳舟店(東京都墨田区)、ウエルシア薬局で回収したものを一部活用した。
今後の取り組みとして2社はイトーヨーカドー曳舟店、ウエルシア薬局での回収を続けながら、さらなる啓発活動を展開する。