ウォルマート、室内までの配達サービスで車庫開閉システム大手と提携
米ウォルマートは、サブスクリプション(定額課金)サービス「ウォルマート+(プラス)」のオプションとして提供している室内までの配達サービス「インホーム・デリバリー(InHome Delivery)」で、ガレージ(車庫)の開閉システム大手チェンバレングループ(Chamberlain Group)と提携する。
チェンバレンのガレージ開閉システムは、全米の数百万世帯で導入されている。ウォルマートプラス会員が、チェンバレンのスマートガレージアプリ「myQ」を利用している場合、ウォルマートのEC(インターネット通販)サイトで購入した商品を、ガレージ内に配達してもらうことができる。
チェンバレン以外のガレージ開閉システムを導入している場合でも、対応デバイスを追加設置することで、myQと統合することができる。myQは、ガレージの制御や監視を行うことができるアプリで、鍵や暗証番号がなくてもガレージを開閉できる。
ウォルマートの配達員は、myQに対応するデバイスを使って、顧客のガレージを解錠し、ガレージ内に商品を届ける。顧客が商品をガレージ内に置いておけば、返品も受け付ける。
米国では2021年、置き配で玄関先に置かれた商品のうち2億1000万個以上が盗難されたという調査もある。配達員が留守中に自宅室内まで入ることに抵抗を感じる消費者にとって、ガレージへの配達は有力な選択肢となっている。
ウォルマートは、2019年10月に米国の3都市でインホーム・デリバリーを始めた。22年初めには、対象世帯を年内に3000万世帯に拡大すると発表した。
インホーム・デリバリーは独自の会員プログラムとして運営されていたが、22年7月からウォルマートプラスに統合された。ウォルマートプラス会員は、年額98ドル(または月額12.95ドル)の会費に加え、オプション料金として年額40ドル(または月額7ドル)を支払うと、手数料・配達料無料でインホーム・デリバリーを利用できる。