食品「値上げの夏」、7〜8月で4000品目超 年内累計2万品目超の見通し
帝国データバンクは6月30日、主要食品メーカー105社の2022年以降の値上げ計画(実施済みを含む)を追跡調査した結果を発表した。7〜8月の2カ月だけで4000品目超が値上げされる予定で、「値上げの夏」が本格化する。
5月頃までは小麦など原材料価格の高騰が値上げの主因だったが、夏以降は急激な円安や原油高による輸入・物流コスト上昇の影響が加わる。このため、夏以降の値上げは、年初に比べて値上げ幅が拡大する傾向にある。
6月30日時点で値上げが判明しているのは、1万5257品目で平均値上げ率は13%。6月末までに6451品目が値上げ実施済みとなっており、7月は1588品目が値上げされるほか、8月は初めて2000品目を超える。
秋以降も値上げの勢いが止まる気配はなく、10月は単月としては年内最多となる3000品目超の値上げ計画が明らかになっている。帝国データバンクでは、「年内で累計2万品目を超える可能性が高い」としている。
主要カテゴリー別の値上げ品目を見ると、最も多いのは「加工食品」で6712品目の値上げが判明、前月から2000品目超増加した。白身フライなどの冷凍食品や水産加工品などで値上げが相次いだ。
「酒類・飲料」は、前月から約1300品目増加して3585品目となった。ビール類は麦芽・トウモロコシの価格上昇、清涼飲料水では主にペットボトルなど包装資材の価格高騰が響いた。「調味料」は2627品目で、だしなど水産品関連の値上げが相次ぎ、前月から約500品目増加した。