日経リサーチが発表した首都圏商業施設の集客力ランキング(2022年春)では、新宿や池袋など東京都内のターミナル駅周辺の商業施設が上位を占めた。コロナ禍で郊外に流れた客足が戻っている様子がうかがえる。
1位は池袋エリアの「西武池袋本店」で、20年秋の調査以降、4期連続の首位となった。2位は新宿エリアの「伊勢丹新宿店」、3位は渋谷エリアの「渋谷ヒカリエ」で、上位3施設の顔ぶれは21年春と同じだった。
「京王百貨店新宿店」が21年春調査の14位から4位へ、「ルミネ新宿」が16位から10位に順位を上げ、2位の伊勢丹新宿店と5位の「小田急百貨店新宿店」を合わせて計4施設がトップ10に入った。
このほか、「東武百貨店池袋店」が6位、「そごう横浜店」が9位に入るなど、トップ10のうち9施設がターミナル立地の商業施設だった。
21年春には巣ごもりによる家電やテレワーク用品の需要増で9位に入った「ヨドバシAkibaビル」、居住エリアに近い郊外型施設として10位に入った「ラゾーナ川崎プラザ」はトップ10圏外となった。
また、21年春に6位だった「銀座三越」もトップ10圏外に去り、銀座・有楽町・日比谷エリアの施設が姿を消した。日本橋エリアの施設も軒並み順位を落としており、超都心エリアでは客足の戻りが遅れているようだ。
調査は2022年春に、1都3県の商業施設約700カ所(一部圏外施設も含む)を対象に実施した。首都圏の約1万4000人の居住者を対象に、商業施設の利用状況などを尋ねた。調査は春と秋の年2回実施している。
■首都圏利用商業施設(集客力)ランキング トップ10
(カッコ内は21年春調査の順位)