ドラッグストアのコスモス薬品(福岡市)とクリエイトSDホールディングス(横浜市)が発表した2009年5月期連結決算は、コスモスが前期比31.5%の大幅増益で営業利益を71億円に伸ばす一方、クリエイトSDの営業利益は11.0%減の72億円と2004年の株式公開以来初の減益を記録、対照的な結果となった。
コスモスは食品スーパーなどとの業態を超えた価格競争に対抗するために値下げ販売を強化、売上総利益率は1.1%低下の19.2%となったものの、ディスカウント戦略が消費者に認知されたことで既存店売上高は4.2%増加した。出店については、兵庫県への初出店を含め34店舗を新設する積極策で、売上高を15.5%増の2053億円に伸ばし、2000億円の大台に乗せた。
一方のクリエイトSDは、ドラッグストア22店舗、調剤薬局6店舗の出店で売上高を6.5%増の1490億円と伸ばしたが、既存店売上高が1.8%のマイナスとなり、人件費や店舗家賃などを中心とした23億円の経費増をカバーできず減益となった。
11年5月期の連結業績についてはコスモスが売上高2220億円(8.1%増)、営業利益66億円(7.7%減)、純利益36億円(17.1%減)の増収減益、クリエイトSDが売上高1572億円(5.5%増)、営業利益76億円(5.7%増)、純利益43億円(19.2%増)の増収増益を見込んでいる。