【バルス】高島社長がMBOを実施、海外で「フランフラン」の出店加速
家具・インテリア用品専門店「Francfranc(フランフラン)」などを展開するバルスがMBO(経営陣による買収)を行う。高島郁夫社長が設立したTMコーポレーションがTOB(株式公開買い付け)を実施、発行済み株式の約68%以上の取得を目指す。経営の自由度を高めて、海外での出店を加速する。TOBには株式の約6%を保有する三菱商事なども同意している。
バルスは高島社長が1990年7月に創業、92年に「フランフラン」1号店を出店した。手頃な価格とデザイン性の高さが若い女性の支持を得て急成長、2009年1月に売上高367億円、営業利益32億円と過去最高の売上げと利益を達成した。しかし、その後はサブプライムローン後の景気の落ち込みもあって、2期連続で減収減益。
少子高齢化などにより国内市場の成長は見込めないことから、今後はアジアを中心とした海外での店舗展開を積極的に推進していく。同社は現在、三菱商事との合弁により香港で5店舗、中国で3店舗を運営、10年11月には商品調達の拠点を香港に移転している。
TOBの実施期間は9月5日から10月19日まで。株式の買い付け数に上限は設けておらず、すべての株式を買い取った場合、買い付け総額は約157億5000万円となる。資金は125億円の銀行借り入れなどでまかなう。