セブン&アイ、震災で特損260億円、営業益は381億円目減り
セブン&アイ・ホールディングスは4月7日、今期(2012年2月期)連結決算において東日本大震災に関係する建物の被害・修繕、商品の廃棄などで260億円の特別損失を計上することを明らかにした。
内訳は東北が地盤で影響の最も大きいヨークベニマルが150億円、セブンーイレブン・ジャパン(SEJ)が60億円、イトーヨーカ堂(IY)が36億円、その他が14億円となっている。
また、震災の影響による一時的な店舗閉鎖などの影響から営業利益は381億円目減りする。この結果、当初2861億円を見込んでいた営業利益は2480億円(前期比2%増)に、同じく1285億円を見込んでいた純利益は875億円(22%減)になりそうだ。
同社の村田紀敏社長は「震災で一時的な冷や水を浴びせられたが、足下の消費環境は強い」としており、4月に入ってからはSEJ、IY、そごう・西武など主要事業会社の既存店売上高はいずれも前年実績を上回っているという。
このため、震災の影響を考慮しても営業利益は増益を確保できそうだが、将来の店舗閉鎖に伴う費用を事前計上する資産除却損を240億円(税引後で154億円)計上することもあって、純利益は減額となる。
なお、米子会社の7-イレブン・インクが売上げの計上方法を変更する影響で営業収益(売上高と不動産収入などの合計)が5450億円減少することなどから、今期の営業収益は前期に比べて約6900億円減の4兆6000億円となる見込み。同一基準で比較した場合は、前期比10%の減収に相当する。
同社が発表した11年2月期の連結業績は、営業収益が5兆1197億円(0.2%増)、営業利益が2433億円(7.4%増)、純利益が1119億円(2.5倍)だった。