東日本大震災から11年 コロナ禍、ウクライナ情勢…非常時に小売は何をすべきか

2022/03/09 05:55
千田 直哉
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東日本大震災から丸11年が経過しようとしている。私を含めて日本国民の大半は、現在であれば新型コロナウイルスやウクライナ情勢に目を向けがちで、ややもすると震災があったことさえ忘れてしまう。

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 そこで、2011年3月11日を忘れず、また小売業の在り方を自戒するために、阪神淡路大震災後にダイエーを創業した故中内功さんが身内に向けて送ったメッセージを紹介したい(文章はそのまま)。

 非常時に小売業が何をすべきなのか改めて認識するとともに、いつか必ず起こる次の災害に備えたい。

From Saiko-Komon 1995.2.4

 なくてはならないローソン。
 阪神大震災にあたつての、国、県、市レベルの立ち上りは遅かった。
 ダイエーグループ。ローソンの対應は地域のお客様にとって、早くしかも的確であった。
 街の“ほっと”ステーション
 あの水色の看板が倒壊した街並の中で輝いているのを見て、感激した。
 被災をうけたオーナーたちも、商人としての誇りと責任をもって、店の再建に日夜、筆舌につくされた努力をしていただいた。今回の災害をバネとして、新生ローソン、なくてはならないローソンへ

 From Saiko-Komon 1995.2.11

 店そのものが……
 今回の阪神大震災において、神戸市民を勇気づけた最大のものの一つにローソンの看板がある。
 24時間 街の“ほっとステーション”として輝く、あの水色の清潔感あふれる光は、すべてを失った市民にとって、明日への希望の灯であった。
 ロジスチックスも、すばらしかつた。安心を売りつづけた、ローソンの活動は今后の、この国の小売の歴史の中でも特筆大書されるべきであり、オーナーのみなさま方の不眠不休の活躍に“商人道”、おとろえずの感を深くした

 From Rijicho 1995.1.26

 前を向いて歩こう!
 阪神大震災で流科大(流通科学大学)も大きな影響を受けた。被災された諸君に心からお見舞いを申しあげたい。
 悲観は気分から生れる。
 楽観は意思から生れる。
 強い意思をもって、自主・自律の精神を奮ひたたせて、勇猛心をもって、この事態に対処しなければならない。
 “禍を転じて福となす” “危機とは新しい機会である”
 この度の災害の中で、“情報の大切さ” “流通の大切さ”が、あらためて認識された。前を見て歩きつづけよう。

 ※1995年時、ローソン(当時の社名はダイエーコンビニエンスシステムズ)はダイエーグループの中核企業だった

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