関西が地盤のドラッグストア、キリン堂(大阪市)が発表した2010年2月期の連結業績は、商品在庫の評価を原価法から低価法に変更したことによる棚卸評価損9億円など17億円の特別損失を計上したことが響き、純損益は4億円の赤字(前期は5億円の黒字)に陥った。
売上高は前期比1.6%減の1049億円だった。キリン堂が7店、子会社のニッショードラッグが1店の計8店を出店(閉鎖は6店)したものの、既存店の不振が続き増収を確保できなかった。販売管理費を0.5%削減したものの、値下げ販売などの影響で売上総利益が2.4%減となり、その結果、営業利益は30.8%減の12億円にとどまった。期末店舗数はキリン堂単体で231店、グループ全体で311店となった。
今期も新規出店は10店程度に抑制し、収益率の改善に努める。一方、関西圏でのドミナント強化を目指して、引き続き業務・資本提携やM&Aを検討するという。
11年2月期の連結業績は売上高が1.0%増の1060億円、営業利益は7.1%増の13億円、純利益は2億円の黒字を見込む。