「大きな街には小さな店を、小さな町には大きな店を」

2018/08/31 10:40
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ドミナント出店はチェーンストアの基本にして、今後ますます重要になっていく概念だ。エリアでの認知度が上がり、効率的な広告宣伝が可能となり、配送効率もアップするからだ。その結果、高い商圏内シェアを獲得できるのである。もちろん、その代償として、新たな品種を増やしたり、営業時間を増やしたりしない限りは、1店舗あたり売上高は減ってしまう。

 

自助努力と積極的なM&A(合併・買収)を通じて、飛ぶ鳥を落とす勢いのドラッグストア(DgS)企業、ツルハ・ホールディングスも強固なドミナント戦略を実行する企業の1つだ。堀川政司社長は「当社は10万人商圏の都市に1~2店舗オープンしたからといって他所の土地に行ったりしない。8~10店舗出店するのが基本戦略」と言う。すると何もしなければ1店舗あたり売上は下がるため、品種を増やすことによって、来店回数を増やし、既存店売上高の成長も維持しているのだ。強固なドミナントをつくるには常に品種を増やしていくことが必要で、それを実現した最大のヒットカテゴリーが食品というわけなのである。

 

大商圏では小型店を大量出店してドミナントを構築し、大量出店できない小さな商圏では逆に500坪などの大きな店を投入してエリアの需要の大部分をカバーしようという同社の戦略。いずれにせよ、商圏内シェアをどう高めるか、その実現のために何を品揃えしていくのかを愚直に実行しているのが、同社の強さと言えそうだ。(A

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