「コンビニとスーパー、相性が良い」
近商ストア、粕本源秀社長の言葉。同社は今年3月、750㎡の西大寺店内にファミリーマートを導入するという驚きの戦略に出ている。ファミリーマート側からではなく、近商ストア側から声をかけて実現したものだ。近商ストアは小型店の強化を図っており、より小商圏で強さを発揮する店づくりを睨んでの展開だ。ファミリーマートの取り扱いは約1000skuで、NBはなし、すべてPBだけの品揃えだ。
大事なことは「店トータルで魅力を高めること」そして「これまで当社の店に来店されなかった新しいお客さまに来ていただくこと」と粕本社長は語る。結果は上々で、店トータルで10%以上売上が上がっているという。
単に競合と見るのではなく、自らの中に取り込むことで、新たなフォーマットに昇華させるという発想は非常に面白い。同社では今後、500〜600㎡の店でコンビニに導入を検討していく考えとともに、西大寺店よりも大型の店で実験してみたいという。(A)