全国消費者に聞く!調剤利用実態調査 デジタル対応、ポイント、速さ?調剤薬局に求めることとは

解説:ソフトブレーン・フィールドICT企画部:石井麻美
山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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調剤大

調剤事業をめぐるボーダレスな競争が展開されつつある今日。しかし、調剤薬局に対する消費者ニーズを緻密に分析しなければ、単なる“レッドオーシャンへの突入”に終わりかねない。そこで本誌はソフトブレーン・フィールド(東京都/木名瀬博社長)の協力のもと消費者調査を実施し、調剤薬局の日々の利用実態と、求めることやサービスについての声を集めてみた。

コロナ禍で「時間短縮」を重視 DgS併設型薬局の利用増

 ソフトブレーン・フィールドは、全国約20万人の消費者モニターからレシートとアンケート回答を収集した購買証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(ポイント・オブ・バイ:以下、POBデータ)」を保有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。

 本特集に際し、ソフトブレーン・フィールドでは2021年9月11~13日の期間、直近1年以内に処方せん薬を購入した全国のモニター3767人を対象に、調剤薬局の利用動向についてアンケート調査を実施した。回答者の年代層の比率は30代以下が15.4%、40代が28.1%、50代が35.3%、60代以上が21.3%。平均年齢は約50歳、53.7%が女性となっている。

調剤薬局のイメージ
ソフトブレーン・フィールド(東京都/木名瀬博社長)の協力のもと消費者調査を実施し、調剤薬局の日々の利用実態と、求めることやサービスについての声を集めた i-stock/makisuke

 直近1年に受診して処方せんを受け取った医療機関数は「1カ所」との回答が55.6%で、世代を問わず最も多かった。ただし60代以上では、2カ所以上の医療機関を利用する割合も5割を超えている。直近1年での処方薬の購入頻度は、40代以下で「年に2~3回程度」との回答が4割以上を占め最も多かった一方、50代以上では「月に1回程度」が最も多かった(図表❶)。年代が上がるにつれて慢性的な疾患を抱えるケースが増えるためか、処方薬の購入頻度が高まる傾向がみられる。

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記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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