ヤオコーから約400mの至近にオープン! 「オーケー立川若葉町店」の戦い方とは

2021/08/02 05:59
大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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 オーケー(神奈川県/二宮涼太郎社長)は7月15日、東京都立川市に「オーケー立川若葉町店」(以下、立川若葉町店)をオープンした。出店したのは、店舗から東へ約400mという至近で有力スーパー「ヤオコー」が営業する激戦区だ。こうした立地でオーケーはどのような店づくりを行っているのか、レポートする。

 

東京都立川市にオープンした「オーケー立川若葉町店」。ショッピングセンター「若葉ケヤキモール」の1階に入る
東京都立川市にオープンした「オーケー立川若葉町店」。ショッピングセンター「若葉ケヤキモール」の1階に入る

マルエツが撤退跡に出店
オーケーでは珍しいSC内店舗

 立川若葉町店がオープンしたのは、JR各線「立川」駅から北東約3.2km。オーケーの店舗の中では珍しく、ショッピングセンター(SC)の核店舗として入居する。売場面積は約1800㎡で同社のなかでも比較的大型のサイズの店舗だ。21年1月にマルエツ(東京都/古瀬良多社長)が退店した場所に出店している。
 
 マルエツが撤退した大きな要因と考えられるのが、店舗から東へ約400mで営業するヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)の「ヤオコー立川若葉町店」の存在だ。
 ヤオコーと言えば首都圏屈指の有力スーパーで、食提案型の店づくりを特徴とする。至近に同社店舗があり、かつ通常より広域集客が見込まれるショッピングセンター内へ出店する状況下でオーケーはいかに戦うのか。

 オーケー取締役生鮮本部長の佐藤幹司氏は「競合店が近くにあっても基本的に店づくりは変えない。徹底した標準化で全体ボリュームを増やし低価格を実現することに重きを置いている」と話す。こうした考えから部門別売上高構成比の設定も既存店と変わらないという。

立川若葉町店の店内。SC内の店舗であっても、標準化されたワンフェイの売場レイアウトを採用している
立川若葉町店の店内。SC内の店舗であっても、標準化されたワンフェイの売場レイアウトを採用している

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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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