コロナ禍の退店跡地をねらう! サイゼリヤがオープンした新業態の小型店レポート

2021/05/03 05:55
    大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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     イタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」を展開するサイゼリヤ(埼玉県/堀埜一成社長)は4月8日、東京都練馬区に「サイゼリヤ地下鉄赤塚店」をオープンした。同店は店舗面積が約120㎡という小型の新業態店舗だ。同社が確立をめざす小型店モデルの店づくりと、開発のねらいをレポートする。

    4月8日、東京都練馬区にオープンした「サイゼリヤ地下鉄赤塚店」
    4月8日、東京都練馬区にオープンした「サイゼリヤ地下鉄赤塚店」

    「ローソン」の跡地に出店

     「サイゼリヤ地下鉄赤塚店」が開業したのは、東京地下鉄有楽町線・副都心線「地下鉄赤塚」駅から地上に出てすぐの場所。コンビニエンスストアのローソン(東京都)の退店跡地に居抜き出店している。

     新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大で外食企業は業績が落ち込んでおり、それはサイゼリヤも同様だ。そんななかでも堀埜一成社長は2020年秋に実施した「ダイヤモンド・チェーンストア」のインタビューにおいて「コロナ禍でもある程度の出店は続ける。契約満了で閉店する店もあるため、店舗数の減少による固定比率の上昇を防ぐためだ」と述べている。

     そこでサイゼリヤが開発を進めるのが、出店コストを従来の6割ほどに抑えながらも収益確保を可能にする小型店モデルの開発だ。この地下鉄赤塚店はその1号店にあたる。

    専用冷凍ケースを設置し
    業務用食材を販売!

    地下鉄赤塚店の店内。店舗面積は約120㎡と同社標準店の4割程度しかない。
    地下鉄赤塚店の店内。店舗面積は約120㎡と同社標準店の4割程度しかない

    地下鉄赤塚店の店舗面積は約120㎡と同社標準店の4割程度しかない。このように売場面積に限りがあるなかでも収益が得られるように、サイゼリヤはさまざまな工夫を施している。

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    記事執筆者

    大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

    1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

    最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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