アマゾン、年内オープンの食品スーパー新業態でスマートショッピングカート導入

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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アマゾンの「アマゾン・ダッシュカート」
「アマゾン・ダッシュカート」は、カメラと重量センサーなどを搭載している

 米アマゾン・ドットコムは7月14日、2020年中にカリフォルニア州ロサンゼルス近郊のウッドランドヒルズにオープンする食品スーパーにスマートショッピングカート「アマゾン・ダッシュカート(Amazon Dash Cart)」を導入すると発表した。

 ダッシュカートには、タッチスクリーン付きのコンピュータデバイスとカメラ、重量センサーが搭載されている。利用者はスマートフォンにダウンロードしたアマゾンアプリでQRコードを表示し、ダッシュカートに読み取らせることでサインインする。

 ダッシュカートには買い物袋を2つセットできる。利用者が陳列棚から商品を取って、買い物袋に入れるとカメラと重量センサーで商品を自動認識し、商品名と金額、買い物の合計額がカートのスクリーンに表示される。生鮮食品などは、4ケタの数字で表されるPLUコードと購入数量を利用者が自分で入力する。

 カートにはクーポンの読み取り機能も付いており、対象商品のクーポンを読み取らせると割引価格が適用される。買い物が終わったら、ダッシュカート専用レーンを通るだけで精算が終わる。買い物代金はアマゾンアカウントに登録したクレジットカードで決済され、レシートは電子メールで届く。

 アマゾンはウッドランドヒルズに出店する店舗について、「食品スーパー(Grocery Store)」としか説明していないが、米メディアの報道によると生鮮を含む食品や日用品を取り扱う標準的なサイズの食品スーパーとなるようだ。

 アマゾンは食品を販売するリアル店舗として、レジのないコンビニエンスストア業態の「アマゾン・ゴー」を2018年1月から本格展開しており、現在はシアトルやニューヨークなど4都市で20数店舗を運営している。また、20年2月にはシアトルにレジのない小型食品スーパー「アマゾン・ゴー・グロサリー」の1号店を出した。

 アマゾン・ゴーの平均的な店舗面積は110〜210平方メートルで、生鮮食品は取り扱っていない。アマゾン・ゴー・グロサリーの1号店は約970平方メートルで生鮮食品も取り扱うが、ウッドランドヒルズに出店する新業態はアマゾン・ゴー・グロサリーよりも大きく、食品スーパーとしてはフルラインの品揃えになるようだ。また、アマゾン・ゴーやアマゾン・ゴー・グロサリーとは異なり、対面のレジも設置されるものと見られている。

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