公取委がダイレックスに排除措置命令、課徴金12億円
公正取引委員会は6月5日、九州を地盤とするディスカウントストアのダイレックス(佐賀市)に独占禁止法に基づく違反行為(優越的地位の乱用)があったとして、排除措置命令と課徴金納付命令を出した。
課徴金の額は12億7416万円。親会社のサンドラッグは同額を2014年3月期決算で特別損失として計上している。
公取委によれば、ダイレックスは遅くとも2009年6月28日以降、新規開店または改装オープンに際して、商品の陳列作業などのために納入業者に無償で従業員など少なくとも延べ8000人派遣させたほか、閉店の際に実施するセールでの割引額に相当する額のうち少なくとも4000万円を納入業者に負担させていた。さらに、2011年5月にダイレックス朝倉店(福岡県)で火災が起きた際には、火災で焼けたり傷んだりして売れなくなった商品の損失を補填するために少なくとも1100万円を金銭提供させていた。
ダイレックスは現在、九州や中四国地方などで約190店舗を展開している。