【英テスコ】上期の国内既存店は0.5%のマイナス、アジアが業績カバー
世界小売業3位の英テスコが発表した2011年度上期(3~8月)の業績は、会社全体の売上高の3分の2を稼ぎ出す国内の既存店が0.5%のマイナスとなった。景気低迷で消費者の自由裁量所得が減る一方、ガソリンと食品の値上がりが財布のひもを直撃した。
テスコは競合相手のセインズベリーなどと比べて非食品の売上構成が高いため、余計に影響が大きかった。商品カテゴリーで見ると家電製品やDVDソフトなど娯楽関連商品がとくに悪かった。テスコは現在、計3000品目の価格を総額5億ポンド(約610億円)引き下げる大規模な値引きキャンペーンで既存店のてこ入れを図っている。
ただ、新店効果もあって上期の国内売上高は7.1%増、営業利益も4.5%伸びた。会社全体の売上高は8.8%増の355億ポンド(約4兆3300億円)、営業利益は3.7%増の17億ポンド(約2163億円)だった。アジアとヨーロッパ(英国を除く)が2ケタの増収増益で全体の業績を牽引した。