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第121回

2018年2月19日

【カバーパーソン】
2018年はDgS業界にとって『覚悟の年』である
日本チェーンドラッグストア会長 青木 桂生

『ダイヤモンド・ドラッグストア』 2018年1月15日号掲載

 業界4団体と日本チェーンドラッグストア協会(神奈川県:以下、JACDS)は、東京都港区の「メルパルク東京」で年頭所感を発表した。

 

あおき・けいせい●1942年2月生まれ。76年6月青木二階堂薬局設立、取締役。81年11月同社代表取締役役。85年1月クスリのアオキ設立、代表取締役社長。99年7月二階堂設立、代表取締役。2000年8月、ツルハ社外取締役。03年8月クスリのアオキ代表取締役会長。05年11月ツルハホールディングス社外取締役(現任)。10年8月クスリのアオキ取締役会長(現任)。15年6月、日本チェーンドラッグストア協会会長(現任)。

 「17年は年初から、われわれドラッグストア(DgS)業界にとって見過ごせない出来事がいろいろあった。1月にはC型肝炎治療薬『ハーボニー配合錠』の偽造医薬品が流通し、調剤されるという事件が起こった。また、一部の薬局チェーンにおいて、保険の不正請求が行われていたことが明らかになった。保険の不正請求を行ったとされる薬局はJACDSの会員ではなかったが、決して他人事ですまされることではない。薬局は06年から『医療提供施設』と位置づけられた。薬局は一般の企業に求められる『企業倫理』に、『薬剤師倫理』『薬局倫理』を加えて運営する必要がある。われわれとしても、今回のようなことが起こらないよう真摯な態度で店舗の運営に当たっていきたい。消費者の安全・安心のために全力をあげていく」。

 

 「25年には人口構成が根本的に変わる。団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上という、これまでに人類が経験したことのない『超・超高齢社会』になる。今後ますます高齢化が進めば、どこで買物ができるか、スマイルケア食のような食品が手に入るかなど、食の問題が大きくなり、「健康×食」を満たす存在としてのDgSに注目が集まる。われわれJACDSの役割、活躍の場はますます広がり、次世代のあるべきDgS像の実現に向けて、社会に貢献する店をめざしていく」。

 

 「17年の医師国家試験では『あなたはいま70歳です。あと何年生きられるでしょうか?』という問題が出された。これまでは平均寿命が問われてきたが、平均余命が問われる時代になったということだ。いまや一般用医薬品(OTC)の80~90%を、われわれチェーンDgSが扱っている。調剤売上についても、その10%近くをわれわれが占めるようになった。DgSには、ますます健康産業としての役割が求められる。モノの販売だけではなく、責任をもって健康寿命延伸についてのアドバイスができる存在に、そして地域の人たちに喜ばれるDgSとは何かを真剣に考えていかねばならない」。

 

 「18年4月の診療報酬改定では、調剤報酬の『適正化』が必要だと考えている。生活者や患者のメリットとは関係なく、『これをやるべきだ』『その分の加算を』として、ただ調剤報酬を増やすことだけに熱心な業界であってはならない。現行の医療制度崩壊につながり、国民の幸福を奪うことになるからだ。消費者の立場に立ち、薬局制度の効率化や合理化によって生産性を向上させ、適正な調剤報酬になることを望んでいる」。

 

 「薬局制度の効率化を図っていく上では、リフィル処方、テクニシャン制度の導入などの多くの課題に取り組んでいくべきだと考えている。調剤にかかわるすべての業務を薬剤師が担う必要はない。実際に薬剤師でなくてもできる仕事はある。現行法上、それらをAI(人工知能)やロボットが担うのであれば問題はないのに、薬剤師以外が手掛けると薬機法違反になるというのもおかしなことだ」。

 

 「われわれJACDSは、17年に新たな社会的役割を樹立するため『街の健康ハブステーション構想』を業界一致で決定した。業界からの評価のみならず、行政からも高い期待の声が寄せられている。現在すでに、その実現に向けた数多くの活動に取り組んでいるが、18年はそれらをさらに推し進める。18年はDgS業界にとって国民生活に寄与し、業界を発展させるための『覚悟の年』であると考えている」。

 

 

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