小売業のDX、変革への取組みの2極化が2021年現れる理由
鈴木 康弘 ((株)デジタルシフトウェーブ代表取締役社長)
世界は「グレート・リセット」に動きだす
2021年6月に開催された世界経済フォーラムの年次総会(通称:ダボス会議)にて、世界のリーダーたちの間で「グレート・リセット」が議論されました。グレート・リセットとは、公正で持続可能かつ適応力のある未来のために、経済・社会システムの基盤を緊急に再構築することを意味し、世界のリーダーたちの合意事項となりました。
世界がコロナに直面して1年半以上、企業や個人は将来への不安や危機感の高まりから変革を求められるようになってきています。その変革はデジタルを活用した変革、すなわちDXによってもたらされる部分が大きいでしょう。変化はすでに起きており、とくに今年に入ってからそのスピードが上がったと実感しています。一方で、現在を特殊な状況ととらえて嵐が過ぎるのを待つ企業もあり、スタンスが二分されているとも感じます。
進む「変革への取り組みの二極化」
小売業においても
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記事執筆者
鈴木 康弘 / (株)デジタルシフトウェーブ代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役就任。2006年セブン&アイHLDGSグループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS執行役員CIO就任。グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。16年同社を退社し、デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。デジタルシフトを目指す企業の支援を実施している。SBIホールディングス社外役員、日本オムニチャネル協会会長も兼任。